飛び込み営業の話(不動産苦労話)
個人宅のインターフォンを鳴らす、かなりの勇気が必要だと思います。中からどんな人が出てくるかわからず、場合によっては迷惑行為に近い状態で営業をするのですから。これは私が経験したそんな飛び込み営業の話です。
私が新卒で入社した会社はマンションデベロッパーでしたがマンション販売の部署に配属したこともあり、業務の一環として飛び込み営業が課されていました。新卒者の度胸をつけるという意味合いらしいです。
全国規模の会社だったこともあり、配属は浜松市でした。モデルルーム勤務でしたが、昼間はモデルルームに居ることは出来ず外に出ないといけません。また飛び込み営業による来場者ノルマもあったので真面目に飛び込み営業をしないといけない状況が作られていました。浜松市の賃貸住宅や団地に朝から夕方までインターフォンを鳴らし続ける日々が始まりました。
約20年前の話しになるので今とはセキュリティの考えが違うとは思いますが、インターフォンを鳴らすと留守ではない限り、玄関ドアを開けてくれる確率は高かったです。但し、そこからマンション販売と言うと玄関ドアはそのまま閉まります。
そんな中でも10人中1人ぐらいは話しを聞いてくれる人がいて、話しを聞いてくれる人が10人いたら1人ぐらいはモデルルームに来てくれました。ただ、私も善意で来て頂いた方に売り込むことは出来ず、モデルルームをお見せしてお茶を飲んで頂いて、ノベルティを内緒で大量に渡して帰って頂いていました。(何件かそれをやって怒られましたが・・)
そんなこんなで来場者ノルマをこなしてのんびりしていたら、同じモデルルームに配属された同期が飛び込み営業で連れてきた1件目のお客様がそのままマンションを購入したというウルトラCをやってくれました。
同期は飛び込み営業で全く来場させることができず、事務所内の風当たりが強くなっていましたが、これで一気に挽回したと同時に私への風当たりが強くなってしまいました。幸い販売戸数が少なくなっていたこともあり、すぐに違うモデルルームへ配属が変わりましたが、売れない営業の辛さを新卒早々に味わいました。
モデルルームへ来場して貰うことは出来る、もしそこで売り込むことができれば成績の良い営業になることができるのかもしれませんが、私にはできませんでした。それは今も変わらず私のところに来て頂いたお客様のためにならないことはどうもしたくありません。今はマンション販売ではなく総合的な不動産コンサルティングが出来るので、これはマイナスだなということは勧めることをしないで済みます。
今でも色々な職種で飛び込み営業は行われていると思いますが、相手をお金と成績として見れる人には合っていると思いますが、そうではない人は早めに見切りをつけるのも1つだと思います。(かなりのストレスになります)
また飛び込み営業をされた場合は話しを聞かないのが1番です。話しを聞いてしまうとリストに見込み有や話しを聞いてくれたと書かれてしまい、また営業されます。実際、私も話しを聞いてくれた方はリストに書いていたので。
最後に飛び込み営業中の話しを1つ、浜松はブラジルの方が多く居住されていたので、よく飛び込み営業中にお会いすることが多かったです。特に1番記憶に残っているのは刺青が全身に入ったブラジル人が上半身裸で出てきて、お互い言語が通じず、2人で5分程ニコニコして終わったという記憶です・・・